後期第3次キャプション検討会(前半)

2週間ぶりのゼミとなる今日は、第3次キャプション検討会。

この2週間の間に、フィールドワークを行い
書き上げた作品がどう評価されるのか。
期待と不安が入り混じる中、連絡事項を済ませた後さっそく検討会の開始です!

まずは、一通り全キャプション案を読み、
2班の渋谷の作品から指摘スタートです。

【2班】
渋谷
 ・小説風に書かれているが、社会学的分析が弱くなっているのではないか。
 ・主観で書かれているのか、客観で書かれているのか分からない。
 ・段落がバラバラで、一貫性が弱い。
 ・写真の指示があったほうが良いのでは。
 ・せっかく小説風なので、もっと比喩表現を使ってもいいのではないか。

と、ゼミ生からはマイナスな指摘が目立ちました。

しかし!後藤先生の評価は違いました。

2班渋谷の作品には、メタファー(比喩、隠喩)がまんべんなくちりばめられており、一番可能性のある作品、と高評価。
さらに渋谷だけでなく、2班のキャプションは全体的に面白く1番完成度が高い、
ということで他の班に抜けているものは何なのか。

2班の良いところは、FWの成果で情景描写が入り込んでいる。
つまり、文章の流れの中で浮いていない表現であり、
事実に基づく説得力のある表現、とのこと。

残念ながら、他の班はそれができてない、という厳しいお言葉。
そこで各班のFW状況聞きつつ、作品の指摘も行っていきました。

【2班】
高架下リムジン
 ・ミスマッチというテーマと「費用対効果」が目からウロコ。

いずれにせよ2班の作品には、FWでの成果が文章から伝わる、といいます。

そこで、久しぶりに後藤語録がでました。
「僕らは(私たちのプロジェクト)、一定程度のリテラシーを持った人を
対象としているんです。」
=一般受けを狙っているわけではない!

【1班】
入谷朝顔市
 ・本当に江戸川の農家が7割なのか。
上野絵描き
 ・使う言葉一言一言に注意を持って書く。
町田セーフティーボックス
 ・他と比較しなければ書けないなら、ボツ候補…
神保町花月
 ・神保町会館をなぜ調べないのか。
 ・写真に写るコチョウランに注目せよ。
  →写真の細部にもっと注目!
  そこに写る事象から物語を引き出し、読者を誘導する。

【3班】
神宮
 ・テレビなどの中継が入るときと、入らないときの六大学戦は全然違う。
 ・祐ちゃん人気で、果たして六大学全体の人気がアップしたのか。
 ・祐ちゃん人気がなぜ起こったのか解明出来ていない。
中央線
 ・旧車両と新車両の細かい違いを掴む。=違いが意味するものは何か。
 ・果たして車椅子の人が駅員さんを呼ばないで、電車に乗れるようになったのか。
新潟県人会
 ・インタビューを鵜呑みにしてしまっている。
 ・公認ではなく、非公認でネットワークがあることに注目しなければいけない。
かっぱ橋
 ・世界の食品サンプル状況はどうか。
 ・日本の食品サンプル状況はどうか。

【4班】
有楽町宝塚
 ・写真に写る女性から読み取れ。
 ・阪急文化がどのように再現されているのか。
両国
 ・写真に写る力士は下級力士であり、ファンはただ力士というだけで喜んでいる
 のではないか。
 ・のぼりには広告効果があるのでは。
下町七夕祭り
 ・半被には、対外的効果と対内的効果がある。
 ・梯子乗りは単なる文化財として行われているわけではないのでは。
矢切の渡し
 ・柴又は観光地として成り立っておらず、水ぶくれした観光地なのでは。

【5班】
フリーハグ
 ・具体的な人数や性別のデータをとらなければいけない。
ウルトラマン商店街
 ・日大商学部のゼミに話を聞くことができるのでは。
鬼子母神
 ・境内にある駄菓子屋で200年もの長い歴史があり、今でも細々と続いていること が面白い点なのでは。
ポケモン
 ・年間30万人の人が参加する魅力があり、写真から面白さを引き出すと良いのでは。
秋葉原デパート
 ・百貨店=デパートという概念がいつ広まったのか。
 ・2枚の写真をつなぐロジックが必要であり、過去性と現在性と語っても面白いのでは。
 ・オタクは秋葉原の一部の側面に過ぎない。

以上、各作品の指摘ポイントでした。

いずれの作品もFWが決定的に足りない!ということ。
FWは1回行っただけでは何も分かりません。

最終案検討会まで、これから一週間。
各班ともFWを行い、データを集め、その成果を反映するような
キャプションが書けるように頑張りましょーう☆
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↑みなさん、お疲れの様子

【連絡事項】
・作品写真の撮影者は、来週のゼミ(22日)で提出するCDかネガをお忘れなく!
・キャプション案に正確な撮影場所情報を載せる。

みなさん、お疲れ様でした。
文責:松本彩(2007年度4年ゼミ生)

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