7月9日 第三回キャプション検討会(前半)

今日はキャプションの最終検討会。
なんだか、すごく早かった気がする。
各班の努力の賜物である6枚のキャプション最終案が
全員の手に行き渡る。採用の期待とボツの不安。
これでこの班での活動も最後か、
という緊張と感傷が入り混じるさなか、
前期最後の授業が始まった。

 検討会が始まる前に、恒例となった「喜怒哀楽3分スピーチ」。
今日は益戸さん、柳川さん、宮原君の3人が先生により指名された。

 益戸さんのテーマは「怒」。
用意してきたスピーチのオチをテーマに合わせる巧みな技で
親子のあり方と、就職という新たなスタートについて考えさせられる、
父と就職についての熱い話を聞かせてくれた。
これまでのゼミ生の3分スピーチは3分になかなか到達出来なかったが、
結果は3分05秒と手本のようなタイム。
28人中17人が評価し、合格となった。

 次の柳川さんのテーマは「哀」。
中学生時代の更衣室での思い掛けない事件から
優しさから出る嘘よりも本音を伝えて欲しいという
教室を爆笑の渦に巻き込みながらも
メッセージ性の高い話を聞かせてくれた。
3分19秒と同じく3分の厚い壁を超え、
28人中20人が評価し、合格。

 最後の宮原君のテーマは「喜」。
人望に恵まれた肉親の御葬儀での熱い見送りで、
普段絶対に泣かないという彼自身に流れた初めての涙の話には
皆、涙腺を緩めずにはいられなかった。
2分57秒で28人中25人が評価する過去最高の得点で合格。
この場を借りて御冥福をお祈りしたい。

 3分スピーチを終え、最終検討会が始まった。
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↑食い入るようにキャプションを読むゼミ生。
画面左の小出君はあまり集中していないようだ。

 全部読み込んだ後にキャプションの検討が行われる。

 最初に2班の湯島天神。
神社の万能性を語り口として持ってきた2班。
キャプションに写真に学問の神が鎮座する
「湯島天神」を使う理由が感じられないとの指摘を受けた。
2班にこの写真は料理が出来なかったとされ、
写真が良い理由から次の担当班に委ねられる事となり、後期に引き継がれる。

 次は6班の下北沢。
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↑キャプションの解説をする6班の関君。

前回は対立を語り口として持ってきていたが、
今回は下北沢の風景を壊すなというような語り口に変わっている。
写真に写り込んでいるものにもっとリアリティーを持たせなくては駄目だと指摘。
同じく6班にこの写真を料理することが出来なかったとされ、
次の担当班に委ねられ、後期に。

 この時間の最後は1班の沖縄タウン。
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↑ゼミ生からの指摘に耳を傾ける1班の班員。

代田橋の商店街は沖縄風とし、テーマパーク型の構想で、
異文化を受け入れ易い東京の特性も手伝い復興したとの語り口。
だが、キャプションを読んでいて腑に落ちないとの指摘を受けた。
実態を前面に出し、もっとストレートに書くことが求められた。
町の実態が明らかになりつつあるが、もっとよいものが出来るとされ、
料理が出来なかったとされ後期の担当班に委ねられることになった。

 この前半で、残念ながら採用のキャプションは生まれなかった。
甘くは無い。写真は班の手を離れ、夏合宿で決まる後期班に継続される。
後期の担当班は、この前期班で指摘された問題点を解消し、
質の高い文章(キャプション)に仕上げなければならないという
高いハードルが待ち受けている。悔しさを内に秘め、休憩時間を迎えた。
後半に続く。

文責:大橋伸哉(2007年度4年ゼミ生)

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