10月5日 卒業論文 第2回中間発表会(1)

今週も始まりました!
本日は、卒業論文中間発表会の第2回目です。


いつもの日経に入る前に先生からの配布物が。
人類学者 エマニュエル・トッド氏の「出生率 識字率で先読み」という本日毎日RTに掲載された記事です。
前回のキャプション第1次案は、社会学ではなかったとのこと。
この記事を通して、「自然現象によって因果の関係を見出し、社会の法則性を見つけることの大事さ」を知り、改めて社会科学とは何かと解説して下さいました。

個々に前回のキャプションに様々な思いを抱きつつ、3年生中野さんから日経がスタート。
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発表中の中野さん。
取り上げた記事は「海外鉄道支援の新会社」についてです。
「支援」と言っているが、結局自分たちの会社の利益を上げるためのように感じるというものでした。

続いて4年生松本君。
取り上げた記事は「子供の習い事として水泳が上位に浮上」についてです。
松本君はアルバイトの経験から、外で遊ばずにゲーム等家の中で遊ぶ子供が増えている時代のなか、親がそんな子供に体力をつけさせたいとの思いで通わせることが増えていくのではとのことでした。
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発表中の松本君。
しかし、この記事の調査元が「花王の”全国一斉ママ友調査”から」ということに疑問を持つべきだとご指摘がありました。
また、記事で書かれている「親の世代がスイミングを習っていたから、子供にも習わせた」のか、とも。
新聞の記事をそのまま真実だと思い込んでしまいやすいですが、
そこに潜む問題が本当にそうなのかという疑問を常に持つことが必要だと感じました。。

そして、本日メインである「卒論中間発表会第2回目」です。
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輝くトップバッターは4年生北村優樹さん。
北村さんの研究テーマは「クラシック音楽の演奏会と聴衆に関する社会学的研究」です。

前回の発表の際に読んだ、文化資本の文献によると
・クラシック音楽コンサートを聴きに行く等の芸術文化資本は、女性の教育達成を高める強い効果を持つ
『文化と社会』(1993)によると
・芸術性、教養性が高いとみなされる活動は高学歴者に多い

このように、クラシックを聴く人は女性、高学歴者が多いと述べられているものが多い。

しかし、最近では「のだめカンタービレ」というドラマが有名であるように、メディアでも大きく取り上げられており、多くの人に親しみやすい文化になっているのではないかとのこと。

そこで現在、クラシックコンサートに集う人々はどのような人が多いだろう、クラシック音楽の大衆化の原因は何か、それがどこまで進んでいるかに疑問を抱いたそうです。

北村さんは総務省統計局の集計・文献調査・来場者へのアンケート調査分析などなど多くの調査を行っており、丁寧に私たちに解説して下さいました。

先生からは「構成の見直しと、今回調査対象のひとつである日本大学管弦楽団の定期演奏会の来場者は客が偏っている為、今後SSM調査の必要」とのことでした。

個人的に興味深いテーマなので、今後が楽しみです!

そして2人目の発表に続きます。
文責:荻井沙織(2011年度4年ゼミ生)

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