14.新宿のオマケ付きポスター広告―希少性と話題性を餌にする人海戦術―

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 7月下旬のJR新宿駅構内に、スマホゲーム「アイドルマスター」のCDリリースを告知するピールオフ(配布型)広告が設置された。オマケのステッカーが貼られ、自由に剥がして持ち帰ること(ステッカーの配布)で地の絵が徐々に浮かび上がっていくしかけだ。
 24日(月)の午前5時47分頃、企画元がTwitterで告知したところ約6千ものリツイートで情報が急拡散し、写真の約1時間半後を経て、3時間後の午前8時54分には配布が終了した。その段階で、ゲームキャラクターの巨大イラストに加え、CDの発売情報やアプリのQRコードが出現し、通常のポスター広告として1週間掲載された。
 経費は2面・7日間で500万円かかるが、世界一の乗降客数を誇る新宿駅では費用対効果が高く、過去7年間のピールオフ広告の6割もが新宿駅で占められている。数量限定のオマケを通行量が格段に多い新宿で配布することは、希少価値ゆえに入手したいと欲する人々を巧みに誘導して話題性を高め、宣伝効果を確実にもたらすのである。
写真撮影者:日本大学3年 園木光明
2017年7月24日(月)7時12分
JR新宿駅東口改札内北通路(東京都新宿区新宿3丁目38-1)にて撮影

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