29.新宿のその先へ ―それぞれの「東京物語」―
都庁が新宿に移転して6年。日本でも有数のビジネス街になっている西新宿は、昼間は郊外から多くの企業戦士を集めて戦場と化す。夜になり、家路を急ぐビジネスマンの足音も途絶えがちになると、東口とは対照的に静寂を取り戻していく。鉄道や道路は、交通ネットワークと大量の輸送量によって、いつになっても明かりが連なり夜空を照らす。高層ビルから眺望を楽しむ観光客や恋人達がかえりみることのないその真下では、路上や公園や地下を根城とする人たちが生活する。一方、歓楽街の喧噪は未明まで続く・・・。
仕事の場(“職”空間)と生活の場(“住”空間)と遊びの場(“遊”空間)と学びの場(“学”空間)と、それらを結ぶ交通路線(“流”空間)。新宿を介しての職と住と遊と学と流。それぞれの社会空間に、人それぞれの「東京」が宿っている。
機能分化の進んだ大都市で、人々はどんな「物語」を紡ぎ出すのか。
仕事の場(“職”空間)と生活の場(“住”空間)と遊びの場(“遊”空間)と学びの場(“学”空間)と、それらを結ぶ交通路線(“流”空間)。新宿を介しての職と住と遊と学と流。それぞれの社会空間に、人それぞれの「東京」が宿っている。
機能分化の進んだ大都市で、人々はどんな「物語」を紡ぎ出すのか。
写真原作者:日本大学2年 西村知久