9.前略 ここを通る人たちへ ―新橋は変わってきています―

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 2001年10月、ゆりかもめの始発駅である新橋駅に、写 真のような広告が登場した。階段を一つのキャンパスに見立てるという斬新な広告形式は旅客の目を集めやすく、話題性もある。この広告スペースは人気があって、フル回転しているそうだ。
 一方で、2002年の4月、東武伊勢崎線の浅草駅にも同形式の階段広告が導入されたが、9月27日現在、スポンサーが入っておらず、通 常の階段としてのみ機能している。
 基本的な形式が同じであるにもかかわらず、なぜこのような違いが生まれるのか?
 新橋駅は、お台場を中心とした臨海副都心開発とゆりかもめの開業によって、都心と臨海部を結んだことに加え、2002年10月以降に続々とオープンする超高層ビル群(汐留再開発地の東地区)がすぐ背後に広がり、新しい人の流れの拠点となりつつある。続けざまに行われている巨大な開発(東京改造)の波を受けた、「東京」における新橋の社会的ポジションの上昇が、この階段広告からも確かにうかがえる。
写真原作者:日本大学4年 時田昌彦
2002年6月25日(火)
ゆりかもめ・新橋駅(港区新橋)にて撮影

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