28.「大阪人」へ ―ハリハリ鍋の看板効果―

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 新宿南口近くの甲州街道に面したビル群。写真の中央上あたりを見ると、そこには「大阪」「千日前」「ナンバ」の文字が。大阪にあるハリハリ鍋(鯨の鍋)の専門店「徳家」の看板だが、東京に出店しているわけではないし、そうした計画もない。店の女将は私たちのインタビューに答えて、「東京に看板を出して、大阪特有の料理であるハリハリ鍋の存在を多くの方々に知って欲しかった」と語る。大阪以外で看板を出しているのはここのみで2年前からあるのだが、「東京に看板を出している事実」を大阪で宣伝して客集めをしているでもなく、「東京人」がこれを見て店に足を運ぶこともほとんどない。にもかかわらず、約1千万円(初期費用)+維持費をかけて看板を出している。何のため? 誰のため? 自己満足? いや、東京に来ている「大阪人」が、案外これを目ざとく見つけるのです。だから女将の思いとは違って、「大阪人」に効果アリ!
写真原作者:日本大学3年 筆本千裕
1999年7月3日(土)午後4時半
新宿南口の甲州街道沿いにて撮影

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