24.「見ること」と「見られること」 ―まなざしの相互作用―

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 パリやフィレンツェの街角を意識したというオープンカフェがブームとなっている。日本では不用意に他人を観察することは失礼に当たると考えられてきたが、ここ(原宿・明治通り沿い)では堂々と他人を「見る」ことができる。人間観察には絶好の場所と言えるだろう。一方、「見る」ためには「見られ」なければならない。しかし、これに対する恥ずかしさは、あまり意識されていないようだ。「見られる」ことへの抵抗感が徐々に薄れてきている証拠なのであろう。
 ここでお茶を楽しむ人々は、路上の人々を「見る」と同時に「見られて」いる。こうした視線の相互作用(interaction)によって生じた空間──それは自己を含めた、人と都市とが作り出すいわば「動」の世界を積極的に楽しむ空間なのだ。
 あなたも東京人を観察し、東京人として観察されてみませんか?
<写真原作者:日本大学4年 工藤悦子>

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