7.エ・キ・ス・ト・ラ ―人を風景にする舞台装置―
休日の原宿、竹下口。ブティック、レストランに続くこの階段は、野外劇場や競技場の観客席を連想させる。
ここからは、街や無数の人々の流れを眺めることができる。逆に彼らは、無数の人々の視線を受けているはずなのだが、彼らには見られているという意識はほとんどない。この空間によって、彼らは風景の一部に取り込まれ、見知らぬ他者に固有の個人として認識されることのない安心感を得る。ここでは、彼らは、この風景に明るさを演出する名も無き「エキストラ」にすぎない。この空間は、人がいることで血が通い、一つの作品として完成するともいえる。
人々は、実は、この空間に座らされているのかもしれないのだ。
ここからは、街や無数の人々の流れを眺めることができる。逆に彼らは、無数の人々の視線を受けているはずなのだが、彼らには見られているという意識はほとんどない。この空間によって、彼らは風景の一部に取り込まれ、見知らぬ他者に固有の個人として認識されることのない安心感を得る。ここでは、彼らは、この風景に明るさを演出する名も無き「エキストラ」にすぎない。この空間は、人がいることで血が通い、一つの作品として完成するともいえる。
人々は、実は、この空間に座らされているのかもしれないのだ。
<写真原作者:日本大学4年 林栄太郎>