15.品川駅前の大深度地下駐輪場 ―主利用者はニューカマーの高層人―
品川駅港南口から歩いてくる人々の脇で、楕円形の天井板のついた薄緑の建物に自転車を止める男性。この建物は、自転車をセットすると平均13秒もの早さで自動的に円筒形の地下空間(直径8.55m、深さ11.65m)へと収容する地下機械式駐輪場「エコサイクル」だ。
港区湾岸エリアでは、2003年より「湾岸戦争」とも呼ばれた高層マンションの建設ラッシュにより、その一部にあたる港南地区(港南1丁目-5丁目)だけでも人口が2003年から2010年の間に5696人から18292人と3倍以上に膨れ上がった。その結果、駅まで自転車を使う通勤・通学者が急増し、放置自転車問題が可視化したが、駅周辺での用地確保は容易なものではなかった。そこで導き出された解決策が、この「地下」利用だったのだ。
2010年7月より稼働した「大深度地下駐輪場」の主利用者は、湾岸部の高層マンション居住者(=ニューカマーの高層人)である。「東京人」の居住空間が上へ上へと高層化するにつれ、開発の場は同時に下へ下へと下層化してもいくのである。
港区湾岸エリアでは、2003年より「湾岸戦争」とも呼ばれた高層マンションの建設ラッシュにより、その一部にあたる港南地区(港南1丁目-5丁目)だけでも人口が2003年から2010年の間に5696人から18292人と3倍以上に膨れ上がった。その結果、駅まで自転車を使う通勤・通学者が急増し、放置自転車問題が可視化したが、駅周辺での用地確保は容易なものではなかった。そこで導き出された解決策が、この「地下」利用だったのだ。
2010年7月より稼働した「大深度地下駐輪場」の主利用者は、湾岸部の高層マンション居住者(=ニューカマーの高層人)である。「東京人」の居住空間が上へ上へと高層化するにつれ、開発の場は同時に下へ下へと下層化してもいくのである。
写真撮影者:日本大学3年 加藤雅美
2011年10月24日(月)8時25分
港区こうなん星の公園(港区港南1丁目)にて撮影
2011年10月24日(月)8時25分
港区こうなん星の公園(港区港南1丁目)にて撮影
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