28.“バリアフリー”のその先 ―全ての人々の共生のために―
写真(1)写真(2)
写真(1)は荻窪駅近くにある「盲人用押しボタン」、(2)は田町駅近くにある「シルバー信号機」。前者は、誘導用ブロックがないので、押しボタンの存在を誰かに教えてもらわないと使えない。後者は、違法駐輪に埋め尽くされて近づくことすら難しい。どちらも使う人への配慮が足りないために(バリアだらけで)、全く意味のない物体と化している。しかしそもそも、「盲人用」や「老人用」と利用者を限定的に括っていることが問題だ。例えば、「視覚障害者用」のブロックは、「車椅子」を使っている人には迷惑な存在になる。そこで、年齢や障害の有無に関わらず、誰もが公平に・自由に・簡単に使えるデザインが求められるようになっている。90年代初頭に米国で提唱されたユニバーサルデザインの考え方だ。ハンディキャップを持った人にもそうでない人にも、使いやすく、安全で安心できる設備やまち。誰もが生き生きと共生するには不可欠な要件と言えるだろう。
写真原作者:(1)日本大学4年 柴田由布子 (2)日本大学4年 久保祥子
(1)2001年7月19日(木) JR荻窪駅北口の交番前(杉並区上荻)にて撮影
(2)2001年3月中旬 JR田町駅三田口前の横断歩道(港区芝)にて撮影
(1)2001年7月19日(木) JR荻窪駅北口の交番前(杉並区上荻)にて撮影
(2)2001年3月中旬 JR田町駅三田口前の横断歩道(港区芝)にて撮影
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