3.セクシーフィギュア ―ラフォーレの“ケイコ”―
派手な格好、大胆なポーズ、そして何よりもこの大きさに思わずドキッとしてしまう。カオルコ作のフィギュア 「ケイコ」。“ラフォーレ原宿”でのワンショットである。ここには、原宿の中でもちょっと特異なラフォーレ文化がふんだんに盛り込まれている。一つは、新奇性を 「売り物」にしてしまうコマーシャルベースのラフォーレ文化。このフィギュアを受け入れ、溶け込ませてしまうだけの街の奥行きが感じられる。二つは、行き交う人々が街に適応しようとする際の、意識の上でのラフォーレ文化。「こんなもの、ここでは当たり前」と自分に言い聞かせ、圧倒されんばかりの人形を表面的にはクールに受け流そうとする人々が、そこには確かに存在する。 毎日のように目新しいヒトやコトやモノが飛び交うラフォーレならではの光景と言ってよい。今度は、どんなものに出くわすことができるだろう。
<写真原作者:日本大学4年 秋山倫子>