29.タブーを打ち破るアイデンティティ ―もうひとつの性差別―
これは今年の8月25日、原宿で行われた第3回レズビアン&ゲイパレードの様子である。ゲイやレズビアン、バイセクシャルの他、ドラッククイーンやこの写真の耳の不自由な同性愛者などの性的少数者が、ゲイのシンボルであるレインボーフラッグを手にして自らの存在をアピールする。
彼や彼女たちは、男の女らしさ、女の男らしさに偏見をもつ世の中で、自らの性的指向(sexual orientation)に悩み、自分についた「ウソ」を問い直す。生物学的な性(sex)と区分される社会的・文化的な性(gender)とも一致しない。そんな彼や彼女たちが「性の多様化」を叫んでみても、世間からは「性の氾濫」と受け止められてしまう。しかし、とかく表面的な興味だけで取り上げられることの多い彼や彼女たちが、自らのアイデンティティを明確にできた時にこそ、初めて性が真に多様化される、と言えるのではないか。
彼や彼女たちは、男の女らしさ、女の男らしさに偏見をもつ世の中で、自らの性的指向(sexual orientation)に悩み、自分についた「ウソ」を問い直す。生物学的な性(sex)と区分される社会的・文化的な性(gender)とも一致しない。そんな彼や彼女たちが「性の多様化」を叫んでみても、世間からは「性の氾濫」と受け止められてしまう。しかし、とかく表面的な興味だけで取り上げられることの多い彼や彼女たちが、自らのアイデンティティを明確にできた時にこそ、初めて性が真に多様化される、と言えるのではないか。
<写真原作者:日本大学4年 林栄太郎>