7.ローカリティの発信基地 ―アンテナが伸びる先―

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 雨上がりの新宿南口サザンテラスで、「瀬戸内わたるくん」が店頭に立って客を呼び込んでいる。ここは広島県のアンテナショップ「広島ゆめてらす」である。
 店内に入ると、広島ならではの食料品やグッズが並び、レストランでは広島風お好み焼きや五目カキめしなどが食べられ、「東京の中の広島」感を漂わせている。
 10月12日(祝)、ゆめてらすから出てきた75人をつかまえてインタビューしたところ、明確な目的を持って来た人が60人(80%)、東京以外の地方出身者が57人(76%)と多く、広島と強い絆を持っている人(広島出身や広島での居住歴を持つなど)も13人(17%)と決して少なくなかった。
 何らかの形で地方と大中小の関わりを有する大多数の東京人にとって、全国津々浦々のローカリティに接する機会は意外と多い。交通の便が良い都心に立地するアンテナショップもそれに一役買っており、その濃密な空気についつい吸い寄せられてしまうのである。
写真撮影者:日本大学4年 長森佑介
2009年8月2日(日)13時07分
新宿サザンテラス(渋谷区代々木2丁目)にて撮影

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