5."ナル"キューの誕生 ―ローティーン市場のフロントライン―

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 ここは渋谷109-2の7階。ジュニア服を扱うナルミヤ・インターナショナルの店舗である。写真のマネキンが着ている服の合計価格は、1体あたり約1万5千円と成長期の服としては高めだが、同世代のアイドルも着用しているここの服は大変な人気を集めている。
 東急資本のファッションビル渋谷109(トウ+キュウの隠し言葉。通称マルキュー)は1979年、その2号店である109-2は1987年に誕生した。特に、90年代に「コギャル」を生み出してから、マルキューは「流行発信基地」としての地位を不動のものとしている。
 109-2は、2002年3月のナルミヤ出店に合わせ、女子小・中学生を対象とした「JUNIOR STATION」に特化させる戦略に成功して、今やローティーン・ファッションの聖地と化している。バブル期に青春を謳歌した親を持ち、2組の祖父母と合わせてシックス・ポケッツから潤沢な資金供給を受けるバブル・ジュニア層。渋谷109-2は、そうした彼女たちをメイン・ターゲットに据えた「ローティーン市場の最前線」なのである。
写真原作者:日本大学1年 海老沢希
2003年6月11日(水)11時頃
渋谷109-2 7階(渋谷区神南1丁目)にて撮影

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