20.広がる"性"空間 ―性と企業戦略の蜜月時代―

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 よみうりランド(東京都稲城市)のクリスマスイベント、「ラブラブ観覧車」の文字が一際目を引く。『Don't disturb』の札をかければ、カーテン付きのゴンドラを一周以上貸し切ることができるというもので、カップルの性的な行為を想定して企画されたものと思わずにはいられない。「日本一エッチな観覧車」と紹介するホームページすらある。
 現代の産業社会において、「"性"のかほり」を人々の購買意欲を煽るために利用することは、セオリーともなっている。ラブホテルが回転ベッドやカラオケなどを取りこんできたように、娯楽と性とは蜜月関係を築いている。しかし、ここで取り上げているのは遊園地。家族連れを主なターゲットとしたスポットにまで、「性」が及んでいるのだ。
 "性肯定文化"は、社会の隅々にまで浸透している。日本人における性は、儒教的な禁欲主義や家制度をもとにした性的タブーから、もはや解放されている。そう、ラブラブ観覧車が、アンパンマンやサンタクロースと並んでもおかしくないくらいに・・・・。
写真原作者:日本大学2年 高野美香
2001年12月24日(月)
井の頭線吉祥寺駅ホーム(武蔵野市吉祥寺南町)にて撮影

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