7.駄菓子屋事情 '97 ―失われたコミュニケーション機能―
ここは吉祥寺駅ビル「ロンロン」(武蔵野市)の中。最近、駄菓子屋を駅ビルやデパート内で見かけるようになった。しかしそれらは、私たちの記憶に残っているものとは、明らかに趣が異なっている。だいたい地元の小学校にほど近い商店街の一角にあって、小さくて寂れた店構えなのに、何故かいつも小さな子供たちでにぎわっている。それなのに、ここでは店内はさっぱりとして明るく、お洒落な雰囲気すら漂っている。店員は人情味あふれるおばちゃん/おばあちゃんではなく、アルバイトの女性店員が 黙々とレジを打つ。お得意様も小さな子供でなく、それより上の世代の客層を取り込もうとしている。
居住地域における子供たちのコミュニケーションの場としての機能は、そこではほとんど観察できない。それもそのはず、駅ビルじゃあ子供はあまり寄りつかないし、第一テナント料が高くて、数十円程度の買い物なんかにのんびりと対応してはいられない!?
居住地域における子供たちのコミュニケーションの場としての機能は、そこではほとんど観察できない。それもそのはず、駅ビルじゃあ子供はあまり寄りつかないし、第一テナント料が高くて、数十円程度の買い物なんかにのんびりと対応してはいられない!?
写真原作者:日本大学4年 木村隆行