7.巨大ターミナルなのに経由地 ―バス・タクシー・電車・飛行機などによる複合型交通の一大基地―

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 大きな電光掲示板と発券カウンターの前には列が生じ、椅子は人で埋まっている。2016年4月に開業した高速バスターミナル「バスタ新宿」4階の乗り場フロアである。3階の降り場にはタクシーの乗降場が併設され、2階ではJR新宿駅の改札口に直結する。
 従来、新宿駅周辺の高速バスの停留所は、ヨドバシカメラ新宿西口本店前をはじめとして19か所に点在していたが、バスタに(ごく一部を除き)集約された。118のバス会社が乗り入れ、青森から福岡まで187の路線が運行されている。私たちが実施した4階フロアでの聞き取り調査によれば、高速バス+電車で上野の博物館に行ってきた山梨県在住の男性、高速バス+電車+飛行機で海外に行ってきた長野県在住の男女等など、複数の交通手段を組合せて目的を果たした人が大半を占めた。新宿からの電車利用が鍵を握っている。
 バスタ新宿は、鉄道駅との連結度が高い分だけ、ここを経由地に全国・全世界をつなぎ合わせる都市・地域間ネットワークの一大結節点として機能するのである。
写真撮影者:日本大学2年 佐藤義明
2016年7月18日(月)13時39分
バスタ新宿(東京都渋谷区千駄ヶ谷5-24-55)にて撮影

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