14.銀座ブランドの拡張―2つの生態圏の共生―

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 長方形の銀座を4等分する中央通りと晴海通りが交差する4丁目交差点(銀座の中心)から2区画の松坂屋の正面に、ユニクロ銀座店が2012年3月にオープンした。6カ国語に対応できるスタッフを配し、世界中の客を相手に商売する「グローバル旗艦店」と位置づけられている。
 銀座では、990円の低価格広告は大きなインパクトを与える。しかし、銀座の代名詞である高級店とユニクロを初めとするファストファッション(以下FF)の顧客は、同一ではない。後藤ゼミの調査によると、ユニクロの来店客100人中27人(約1/4)が他のFF店へ行ったが、高級店へ向かう人はいなかった。さらに、FFが進出してから銀座に訪れるようになった、または回数が増えたと答えた人が33人(約1/3)もいた。
 FFが銀座の客層を押し広げ、ユニクロがそれに輪を掛ける。だが、高級店とFF店との間で客の奪い合いは起きておらず、共存・共栄の関係を築いている。990円の広告は、銀座の価値を下げることを意味しない。FFによって、銀座のブランド性が拡張されたのである。
写真撮影者:日本大学4年 初谷佑紀
2012年7月27日(金)14時20分
ユニクロ銀座店前(東京都中央区銀座6丁目9-5)にて撮影

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東京都中央区銀座6丁目9-5

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