1.駅構内連絡通路の渋谷的形態 ―駅と商業ビルの関係性―

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 広々とした天井と4本の太い柱。JR・東急・京王・地下鉄の合計8路線の「渋谷駅」を結ぶ連絡通路である。同時にここは渋谷マークシティの2棟のビルを繋ぐ連絡通路にもなっており、鉄道路線と駅改札口の多くは連接する商業ビルと一体化している。
 通路には大量の人々が絶えず行き交うが、立ち止まる人も少なくない。後藤ゼミが10月28日(金)の17:15-18:45の1時間半に渡って行なった観察調査では、写真左側の窓からスクランブル交差点を眺める人が28人、待ち合わせをしている人が57人、マークシティの案内板を見る人が7人、写真右側に飾られた岡本太郎の絵を見る人が17人。また、モデルのスカウトマンや腰掛けて食事をする人も見られた。
 いくつもの渋谷駅がいくつもの商業ビルの内部に埋め込まれ(駅舎がない!)、駅の改札口や外への出入り口を相互につなぐ連絡通路が商業ビル内の多目的なオープンスペース(広場)にもなっている点は、ここ渋谷ならではの構造と言って良い。
写真撮影者:日本大学2年 天野夕夏
2011年7月11日(月)18時57分
京王井の頭線渋谷駅の連絡通路(渋谷区道玄坂1丁目)にて撮影

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