9.地下鉄交差点 ―日本株式会社の中枢部―

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 地下鉄大手町駅の構内。頭上を見上げると、そこには都営三田線、営団の千代田線・半蔵門線・丸の内線・東西線ときれいに色分けされた案内板が示されている。そしてそのマークに誘導されて、今日もまたスーツ姿のビジネスマンがせわしく行 き交い、さながら地下街の交差点のようである。東京の地下鉄12路線のうち、実に5路線が交差する。こんな地下鉄の駅は、全国広しと言えどもをここしかない。一日の乗降客数は約37万人、新宿駅の約330万人(全国1位)に比べればそれほど多いわけではない。なのに何故? ここ大手町・丸の内地区は東京駅(1927年開業)と皇居に挟まれた場所に位置し、整然とした街区に日本を代表する大企業の本社が集中する一大ビジネスセンターだ。山手線の内側に縦横無尽に張り巡らされた地下鉄網(都心内交通ネットワーク)の中心は、日本経済の中心に照準を合わせているのである。
写真原作者:日本大学3年 平澤仁
1999年10月1日(金)午前8時頃
大手町駅構内にて撮影

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