18.署名の声は届かない ―地下鉄のバリア―(2008年度作品)

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 靖国通りと白山通りが交わる神保町交差点脇の神保町駅A5口前で、エレベーターの増設を求める署名活動が行われている。
 2006年施行のバリアフリー新法が最低限の目標に定める「ワンルート・バリアフリー化」は、神保町駅では学士会館に通じるA9口にエレベーターがあるため、実現している。しかし、ホームと地上を段差なしで結ぶ経路が確保されているのは、9つの出入口の中でそこだけ(文字通りのワンルート)であり、しかも、人が最も出入りする交差点近くの5つの出入口から直線距離で200-300mも離れている。都営新宿線と三田線、東京メトロ半蔵門線の3線が乗り入れる地下は、迷路のように複雑に入り組み、階段も多く、長い距離を歩かされる。
 だからなのであろう。神保町にも停まる乗合バス「風ぐるま」(千代田区が運行)には、高齢者や障害者、妊産婦や未就学児童連れの親子などの利用者が引きも切らない。
写真撮影者:日本大学2年 陳 文如
2008年7月5日(土)15時00分
神保町駅A5口(千代田区神田神保町2丁目)にて撮影

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