46.毎日新聞 新宿駅西口
希少種の群生地に出くわしたような感覚。新宿駅西口で見つけた。ずらりと並んだ公衆電話は22台。20分ほどの間に13人が前に立った。電話をかけたのは6人、携帯電話を使っていたのは3人。雑踏を避けたかったのか。ついでに取り忘れの釣り銭探しが4人。サラリーマン風のおじさんに聞いてみた。「なぜ今どき、公衆電話?」いわく「数字を扱う商談では電波が途切れないか心配で。」なるほど。携帯全盛の時代でも、「希少種」は静かに命をつないでいる。
写真撮影者:川崎 桂吾
掲載日:2008年6月2日(月)
掲載日:2008年6月2日(月)