4.目映い鉄のキャンドル ―東京タワーの皮肉―

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写真1
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写真2
 パリのエッフェル塔を抜く“世界一”高い鉄塔として、1958年に開業した東京タワー。翌年には500万人以上が登って、東京の景色を堪能した。
 1970年代になると、展望施設を持つ超高層ビルが続々と建ち始め、タワーに登る人は減少。1989年にライトアップされたのを機に300万人台を回復するが、その後200万人台まで落ち込んでしまう。皮肉なことに、このライトアップが、東京タワーを自ら光輝く“夜景の主役”(写真1)に押し上げたのである。
 写真2は、芝公園で開催されたキャンドルナイトの模様。20-22時の2時間、みんなで一斉に電気を消すことで環境問題に対する意識を高めようというイベントである。手前の親子はキャンドルをかざしているが、皮肉なことに、来場者の多くはこのイベントの一環で数分後にライトダウンされる東京タワーに見入っている。
 「登る」から「眺める」存在となった東京タワーは、目映い東京を演出してやまない。
写真撮影者:1.日本大学2年 根本 雅教 2008年6月17日(火)19時34分 2.日本大学4年 森 明霞 
1.2008年6月17日(火)19時34分 2.2008年6月21日(土)19時46分
1.六本木ヒルズ「東京シティビュー」スカイデッキ(港区六本木6丁目) 2.芝公園(港区芝公園4丁目)にて撮影

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