3.自転車の「放置」問題 ―自治体のトライ・アンド・エラー―

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 どこの自治体でも放置自転車対策に悩まされている中で、世田谷区は、共用自転車をレンタサイクルポートに用意して、登録者には1ヶ月2千円でいつでも利用できるようにした事業を、京王線・桜上水駅前と東急新玉川線・三軒茶屋駅前の2ヶ所でスタートさせた。350台の自転車に対して登録者が600名を越えている上水に対し(6月24日付毎日新聞朝刊)、写真の三茶では600台に対して400名弱の登録に留まっている(区役所の担当者の話)。確かに、平日の夕方から夜11時頃まで観察した限り、稼働率は低かった。これでは、整然と並べられている新品自転車の方が、歩道に雑然と置かれている中古自転車以上に使われる機会が少なくて、「放置自転車はどっちだ」と陰口をたたかれそうだ。それでなのか、成功している上水と同様に、三茶でも駐輪場を併設するという(11/1オープン)。自治体の試行錯誤を前に、今度は自転車利用者のモラルが試される。
写真原作者:日本大学4年 西川卓也
1998年10月13日(月)午前11時
東急新玉川線・三軒茶屋駅前にて撮影

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