20.「若き血」と「紺璧の空」 ―神宮の記憶―

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 東京六大学野球2007年春季リーグの最終カード、早慶戦の第1戦を34,000人の大観衆が見つめる。紺赤紺のスクールカラーを配した慶應のメガホンが目立っている。両校は1903(M36)年に第1回早慶戦を行って以来の「永遠のライバル」で、1925(T14)年に六大学野球が始まってからも(26年神宮球場完成)、「華の早慶戦」としてリーグのトリを飾る。
 2007年、甲子園を熱狂させた斎藤佑樹投手が早稲田に入った。「ハンカチ王子」効果は抜群で、過去7年の早稲田戦の平均入場者12,150人が、2007年は20,727人に跳ね上がった。しかし、早慶戦は7年間の平均が24,743人を数え、3万人を超えて超満員になることもしばしば。試合の2時間以上も前から場内は熱気を帯び、開始後は選手の一挙手一投足に大歓声が巻き上がる。「若き血」に「紺碧の空」。ライバルを倒して優勝を決めようものなら、夜を徹しての大騒ぎ。卒業生を含む両校関係者だけが味わえる「至福の一時」だ。
 早慶戦の100年以上の歴史の中では、斎藤佑樹もほんの1ページでしかない。
写真撮影者:日本大学2年 猿谷 ゆい
2007年6月2日(土)14時37分頃
明治神宮野球場(新宿区霞ヶ丘町)にて撮影

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