18.ストリート・ファイティング・ガール ―だって、歌いたいんだもん―
夜の渋谷駅のハチ公前広場。ここはストリート・ミュージシャンのメッカであり、連日、夕方5時頃から夜11時頃まで演奏会が続く。写真には2組のグループが写っている。向こうには人だかりができているが、手前は演じ手2人に聴き手2人。しかも、青服の男性は向こうに目がいっている。どうも聴衆の関心は、見た目が派手な方へ集まる傾向があるようだ。しかし、なのである。手前の茶色のTシャツ姿の女性・ 中村亜季さんは、1997年8月にEPICソニーから出した「ストリートファイティングガール」でメジャーデビューを果たしている、れっきとしたプロのなのだ(すでにアルバム1枚を含め4枚のCDを出している)。ここ渋谷が原点と語る彼女、デビューした後もこうして路上演奏を重ねている。何故ここで歌うのかと問うと、彼女は言った。「だって、歌いたいんだもん」と。ストリート・ミュージシャンの心情が伝わってくる。
写真原作者:日本大学4年 村田拓嗣
1999年9月9日(木)
渋谷駅前にて撮影
1999年9月9日(木)
渋谷駅前にて撮影
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