1999年 電子ペットのバーチャルリアリティ

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1996年暮れに発売された「たまごっち」は1997年以降、おもに女子高校生を中心に爆発的な人気を獲得する。画面の中のキャラクターと双方向で「会話」しながら育てるゲーム。えさをやったり糞をかたずけたりしながら、うまくいけば、時間が経過すると次のステージのキャラクターに変身する。どのキャラクターになるかは、体重がいくらかかと機嫌がいいかで決まる。品薄状態になるほどの人気に模造品が出回る。世界30カ国で発売され、人気ドラマ「ER」にも登場した。日本国内で2000万個、海外で2000万個が捌けたと云う。その後、2004年にブームが再燃する。「帰って来た! たまごっちプラス」として小学生を対象に発売される。これまでに3000万個が国内外で販売された。他にも電子ぬいぐるみもある。例えばインターネットの検索機能で「電子ペット」と入力すれば、さまざまな電子ペット・電子玩具とわれわれは出会うことができる。ぬいぐるみの犬「にゃん太郎」、おしゃべりするインターラクティブなぬいぐるみ「ふれあいふれんど、おしゃべりちゃまめっち」、育てたわんちゃんといっしょにオシャレにコンテストにチャレンジ「わんこボストン」などなど。現代はバーチャルリアリティこそ本来的な遊びの世界なのだろうか。そこでは誰も傷つく心配はないし、うるさいことをいう人はだれもいない。まさに現代の楽園なのではなかろうか。

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