23.西新宿のインキュベーター? ―広告塔としての繭(コクーン)―

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 左側から、新宿住友ビル(1974年竣工、210m)、新宿三井ビル(1974年、225m)、損保ジャパン本社ビル(1976年、200m)、新宿センタービル(1979年、223m)と続き、一番右の手前に京王プラザホテル(1971年、178m)。東京都庁舎(1990年、243m)45階の展望室から新宿駅方面を眺めて一番奥に見えるのは、「モード学園コクーンタワー」(2008年、203m)である。
 30年以上も前から建ち始めた200m級の超高層ビルが林立する西新宿にあって、高さでは劣るものの、繭をイメージした斬新なフォルムが異彩を放っている。タワーには、学校法人が運営する専門学校が3校入り、夜間コースを含めて約1万もの学生が学ぶ。「創造する若者を触発させるインキュベーション空間の創出」を基本コンセプトにデザインされた建物だが、四角いオフィスビルに偏した空間にどんなモードの風を吹き注ぐのだろう?
 今のところインキュベーターとしては未知数だが、広告塔としての存在感は抜群だ。「キミは、未発表の傑作です」(『TOKYO MODE GAKUEN 2010』1頁に掲載のキャッチコピー)。
写真撮影者:日本大学2年 磯辺彩
2009年6月30日(火)20時46分
都庁展望室(新宿区西新宿2丁目)にて撮影

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