2024年度

展示テーマ:「東京」サブカルチャー―類似性(同類結合)と場所性と舞台性の増幅効果―

 今年度の“写真で語る:「東京」の社会学”展「回顧展」として、1994年度から30年間の、総点数にして595点もの作品から、メイン作品もの作品の中から、「『東京』サブカルチャー―類似性(同類結合)と場所性と舞台性の増幅効果―」をテーマに、メイン作品10点、関連するサブ作品10点の、合計20点を展示しました。
「サブカルチャー(サブカル)」は、社会を構成する大多数の人々に認知/評価され定着しているメジャーなメイン文化と異なり、社会に分立する少数派が形成し、その中で共有されているマイナーなサブ(下位/第二)の文化として位置付けられます。社会の主流にあって支配的なメイン文化や教養・金・時間を要する高級文化に対する、大衆向けの世俗的で低級・低俗と見なされる文化(ポップ・カルチャー)、あるいはメインストリームに対抗し、傍流に置かれた文化(カウンター・カルチャー/オルタナティブ・カルチャー)。「オタク文化(漫画・アニメ・ゲーム・アイドル・フィギュア)」、少数派のマニアックな趣味の世界も当てはまります。
 私たちは「東京」とサブカルを結びつけた時に、「類似性(同類結合)と場所性と舞台性の増幅効果」が浮かび上がると考えました。上述の「少数派のマニアックな趣味の世界」は同類結合の強い世界であり、こうした類似性/同質性の高さはあらゆるサブカル共通のあり方です。「東京」のサブカルは、この類似性がある特定の場所に結びついて発現する傾向が強いこと(場所性)、あたかも舞台で演ずるかのようなパフォーマティビティが特にコアなメンバーに顕著に観察できること(舞台性)が、特徴的であると考えます。これらの「類似性」と「場所性」と「舞台性」が増幅し合って、個々のサブカルのあり方をより強固なものにしていく。そうした「効果」が発揮されやすいことが「東京」のサブカルを特色づけているのではないか、と私たちは考えます。(参考:「第31回“写真で語る:『東京』の社会学”展 『東京』サブカルチャー―類似性(同類結合)と場所性と舞台性の増幅効果―」パンフレットより)

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