5月8日 ゼミ後半

ゼミ前半が終了し、ここから後半です。
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さて、みなさんはこの本をご存じでしょうか。
「プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神」、通称「プロ倫」です。社会学を学ぶ者ならば、必ず聞いたことのある名称であり、作者はマックスヴェーバーです。文理学部社会学科では、「社会学概論」などの授業で学ぶ基本的な事柄であります。
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今年度の後藤ゼミでは、このプロ倫を課題図書として、社会学の古典に触れながら理論について学ぶ授業を展開しようということになりました。確かに、いくら社会学の基本的な部分である「プロ倫」であっても、おそらく大多数の学生がきちんと理解できずに卒業をしていくという現状があります。それを解消するため、この取り組みがスタートしましたが、先生は、加えて「古典を読む」というところにも重きを置いていると言われました。現在の大学生にとって「難解」と感じられている古典を読むことにより、「本を読む」ことの重要性を再認識する意味でも必要なことであると。
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各自が、読んできた感想や意見を自由に述べるところから始まりました。
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・カトリックとプロテスタントの歴史的背景をどう捉えるのか
・様々なゼクテ(信団)が存在する中でカルバン派が資本主義を体現
・天職は「原因」なのか「結果」なのか

それぞれが疑問や感想を述べ合いながら、プロ倫の第1章について話し合いが行われましたが、やはり、難しい部分も多数あり、なかなか理解に苦しむ場面もありました。
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プロテスタントについて述べる4年泉君。
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ここで先生は、ベンジャミン・フランクリンの「time is money」を挙げ、資本主義の精神とは何かということについて言われました。安い時給で長く働く仕事と高い時給で短く働く仕事があるとすれば、ほとんどの人が高い時給の方を選ぶかもしれません。しかし、そもそも時間をかけて働き続けることが重要とされた当時の思想が、浪費の時間までも無くし、資本主義の根源を作り上げたのかもしれないという議論になりました。
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今回、理解ができないままであったことも、何度も読み返すことにより、自分の知識となってゆきます。次回はさらに充実した議論が行えるように、本を読むという習慣を身に着けていきたいと思います。
文責:松尾修治(2013年度4年ゼミ生)

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