丸の内レクチャーin三菱地所設計

今年度の展覧会の重要なテーマの一つでもあるのが東京駅と丸の内です。今回は建築ジャーナルの伊藤さんのお計らいによって、丸の内の再開発に力を注いでいる三菱地所設計の方から直接お話を伺える事となりました!

今回の参加メンバーは後藤先生、石塚('00卒)、石田、奥山、上野、若宮です。

東京駅で集合して、三菱地所設計へ移動。会議室へと案内してもらい、そこでパワーポイントを使いながら丸の内の歴史を解説してもらいました。丸の内の歴史の始まりである江戸?明治?大正、昭和、そしてバブル期以降現在に至るまで、という時間の区切りの中でどのように丸の内に開発の手が入り、どのような街づくりと発展が成されてきたのか、というものを過去の貴重な写真を織り交ぜながら解説していただきました。

江戸期から現在に至るまで、丸の内の街区割りは変わらずに残されていること、東京駅の完成と共に丸の内の発展の中心が変化していったこと、太平洋戦争時に占領軍が使用することを想定し、爆撃が避けられたために古くからの建物がそのまま残ることが出来たことなど、丸の内の歴史にはまだまだ知らない事がたくさんあり、とても興味深く聞く事が出来ました。そして現在、丸の内はこれまでの単一的すぎた街の機能を変え、アフターワークを過ごす事が出来る街を目指して再開発を行っているそうです。

最後に、今回のレクチャーをしていただいた方に丸の内らしさとは何か、という事を聞きました。丸の内らしさとは「歴史をベースとした整然と品格さ」、建物は変わっても街のベースは変わる事のないという400年近くの歴史の重みを感じさせる街、という事ではないかと答えてくれました。再開発に最も力を注ぐ三菱地所設計の方の言葉だけにとても意味深いものだ、と感じました。本当にありがとうございました。

レクチャーを終えて三菱地所設計を出た後、建築ジャーナルの伊藤さんと展覧会に向けての打ち合わせをして、この日は解散となりました。
個人的には展覧会の東京駅作品を担当する身、今回の話はとても興味深く聞く事が出来たし、作品化の中に是非とも活かしていきたいな、と思いました。と同時に、今回のキャプションも前期と同様にかなりの強敵だな、と実感せずにはいられないのでした…。
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↑建築ジャーナルの伊藤さんとの打ち合わせ(撮影は後藤先生)
文責:上野哲広(2006年度3年ゼミ生)

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