3.表参道を歩く―「歩きたい」と思わせる空間の演出―

 多くの人々が行き交う表参道。手前が原宿駅、奥が表参道駅方面、向かいに表参道ヒルズがあるというロケーションで、ケヤキの木と華やかな高級ブランド店が立ち並ぶ。 渋谷区景観計画で定められた並木やゆったりした道幅は、街の落ち着きや品格を醸成するのに一役買っている。通行人の多くは視線を高くして、散策を楽しみながら目的地へと向かう。
 写真では、白黒のツートーン女性や黒ずくめ男女など、原宿駅方面へ向かう人が多く写っている。そこで、ここHUBLOTとRIMOWAの店舗前で、どちら方面に行く人が多いかを調べる人流調査を、10/24(火)14:00-14:30と11/15(水)15:26-15:56の2 回にわたって実施した。結果は、原宿駅方面1265人、表参道駅方面924人と大差はなかった。平日の昼下がりに1時間に2189人もの人々が、この通りを両方面に向かって歩いていたのだ。
 JR・地下鉄原宿駅と地下鉄表参道駅の駅間は、ゆっくり歩いて15分ほど。地下鉄を使えばたった1分の時間距離だが、地下に潜ってはもったいない。効率優先の移動ではなく、視線をあちこちに振り向けながら「歩きたい」と思わせる空間演出が施されている。
写真撮影者:日本大学社会学科2年 木崎 誠二
2023年1月24日(木)14時00分
Hublot表参道店(東京都渋谷区神宮前5-8-2)前の歩道にて撮影

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