11.信じる? ―科学の時代の小さな神々―

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 道行く人に声がかかる。「すみません、奉仕活動をしているのですが、あなたの健康と幸せのためにお祈りをさせて頂けませんか」。しかし誰もが手を振ったり、無視したりして通り過ぎていく。それでも彼らは、お祈りを施せること自体が嬉しいのだという。何故それほど一生懸命になれるのか。
 科学が発達し、物や情報があふれている現代社会。その豊かな生活と引き替えに人々は大切な何かを失ってしまった。すぐ隣にいる人も信じられない、頼れない、そんな孤独なまち「東京」。しかし、心にあいた穴を神の救いの手で埋めようとする彼らの心は、本当に満たされているのか。彼らに目に見えないものを信じさせるのは、一体何なのだろう。
写真原作者:日本大学4年 関根香織

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