21. 冷凍マグロのオークション-築地市場の観光スポット化-

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 「東京都中央卸売市場築地市場」の世界一大きな魚市場(ギネスブック認定)に、毎朝5時-6時15分に外国人観光客で賑わう場所がある。冷凍マグロのセリ場だ。
 この日は見学者用通路にざっと50人(日本人を含む)。カメラやビデオを撮る人が多い。けたたましいベル、セリ人のかけ声や身振り・手振り、仲卸業者の反応、喧噪の中の独特のリズムと活気。不思議と絵になる。だから、穴場的な観光スポットと化すのだろう。
 ところが、である。市場側からすると迷惑千万な話で、セリ場に入り魚を触ったり、狭い通路でフラッシュを焚いたりして、その度にセリが滞ってしまう。セリは仕事であって、観光客へのパフォーマンスではない。そこで、2008年4月、セリ場への入場を原則禁止とし、冷凍マグロのセリ場のみ時間とエリアを限定して入場可とした。
 外国人が目立ち始めたのは大江戸線開通(2000年)以降だが、世界的なSushiブームを背景に、江戸前寿司の本場・東京とマグロを扱う築地市場への視線が熱を帯びるのである。  
写真撮影者:日本大学3年 猿谷 ゆい
2008年6月23日(月)5時35分
築地市場(中央区築地5丁目)にて撮影

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