20.誘蛾灯? ―東京タワーと増上寺―

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 1958年の開業以来、東京のシンボルにもなっている東京タワー。ライトアップされたその姿からは、東京への「希望の光」「明るい未来」を印象付けられる。一方タワーの真下で真新しさが目立つ墓石。ここは、浄土宗の大本山で、徳川将軍家の菩提所でもあった増上寺。1393年に現在の千代田区紀尾井町に創建され、家康入府後の1598年に今の場所に移転された。その歴史と伝統のある大寺院が、徳川家の霊廟の隣に406区画からなる「増上寺墓所」を設け、今年から墓所の販売を行っている。永代使用料は、一番小さいタイプ(0.9平方メートル)で315万円也! 多摩聖地霊園(西多摩郡)が1.5平方メートル33万円、高島平霊園(板橋区)が0.55平方メートル55万円(いずれも最小区画)などと比べると、一桁違う。それでも、都心の一等地にあり格式も高い「増上寺ブランド」を求めて、人々が惹きつけられる。
 まるで誘蛾灯のような東京タワーも、一役買っている?
写真原作者:日本大学3年 金子昌弘
2001年7月3日(火)21時
増上寺(港区芝公園)にて撮影

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