16.Silent Talking ―新橋大盤将棋大会の熱気―

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 特大の盤と駒、それを取り巻く無言の人々。新橋SL広場の一角では、4-10月の毎土曜日の12-18時、地元の商店連合会主催で参加無料の大盤将棋大会が開催される。1972年に始まり、16枚の盤を前に1日約100人が対局し、200人前後が観戦する。
 2006年9月16日(土)、33人を対象に聞き取り調査を実施したところ、50-70代の男性が中心(平均年齢61歳)、常連客が多く(初めて来たは4人、20年以上が6人も)、職場が新橋か近辺である(あった)が15人、23区内に住んでいるが20人(隣接3県10人)という結果が得られた。広範囲から人を集めていることがわかる。
 ここでは、声を出すことをはばかる空気が漂っている。互いの思考を読み合うことで「将棋を通して会話するんだ」と語った人もいた。偶然通りかかった人でも気軽に参加できるが、主催者によりレベルを考慮した対局が組まれるので熱を帯びる。
 将棋好きが真剣勝負する見せ物が、新橋の土曜の風景として根付いているのである。
 
写真撮影者:日本大学4年 永山悠
2006年6月17日(土)14時30分頃
JR新橋駅前広場(港区新橋2丁目)にて撮影

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