4. 大股速歩き族の生態 ―ライフスタイルとしての速歩き―

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 流行のファッションに身を包み、耳にイヤホンを差しながら、大股で歩く中央の女性。音楽で余計な雑音をかき消し、周りの人間を有象無象の輩として拒絶しながら、確固とした速い足取りで行進する。
 後藤ゼミが実施した追跡・目視調査によると、こうした「大股速歩き族」の70%が男性で、遅いスピードの歩行者に追いついた場合は、100%の割合で追い越していった。さらに調査を重ねると、どうやら?必要に応じて歩くスピードを変える(一時的に大股速歩きする)タイプと、?いつでもどこでも大股で速歩きをする(常時大股速歩きする)タイプの2種類に大別できることが分かった。一見すれば同じだが、?目的合理性か?価値合理性のいずれかに重きを置いているという点では、大違いだ。
 1分1秒を争う大都会では?が多いが、他人からの制約を受けず自由に動き回りたいがために?を身体化させる人が多く出現するのは、「東京」現象といえなくもない。
日本大学:写真撮影者2年 河野聖
2015年7月23日(木)16頃時
新宿駅南口改札前(東京都新宿区新宿3-38)撮影にて

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