3.小田急新宿駅ホーム脇の本屋さん ―電車に乗る前に即断即応します!―

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 男性が週刊誌を手に取り、中年女性が棚を見つめている。なんの変哲もない光景。しかし、よく見ると奥には電車の姿が。そう、ここは小田急線新宿駅地下の各駅停車専用ホームなのである。売店ではなく本屋さんが、駅ナカどころかホーム脇に出店していたのだ。
 2011年3月7日(月)にオープンした横幅が入口で3m、一番奥で5m、縦幅が7mほどの台形をした店舗には、雑誌・単行本・文庫本・コミック・CD・DVD等が所狭しと並び、帰宅ラッシュが始まる夕方以降が最も混雑する。後藤ゼミの調査によれば、11月4日(金)18:00-20:00の購入者は78人、うち66人が包装せずに品物をそのまま持って店を出た。
 改札をくぐり始発駅のホームに着いた乗客は、まず発車までの時間や車内の混み具合を確認、電車に直ちに乗るか、次にするか、本屋に立ち寄るかなどを瞬時に決める。状況次第で対応が異なってくるのだ。ホーム脇の本屋さんは、電車に乗り込むまでの僅かな隙間時間を使って即断即応する人々のニーズを、うまい具合に吸い上げている。
写真撮影者:日本大学4年 今宮典
2011年8月4日(木)16時37分
カルチャーエージェント文教堂小田急新宿駅店(新宿区西新宿1丁目)にて撮影

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