13.Under the Bridge ―儲ける近道、ここにあり―

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 有楽町駅近くの高架橋。未開通だった上野-新橋の連結、東京駅を中心として街区と道路の分断を回避する鉄道網の整備を目指して、東京駅とほぼ同じ時期に建設された。だが、高架橋は別の目的でも使われるようになった。写真にある高架下ビジネスである。この空間は鉄軌道用地に指定され、周囲と比べ3分の1の地価のために今まで多くの商店が軒を連ねてきた。
 同じ鉄軌道用地の「エキナカ」に対する都の課税強化策が現実味を帯び、対策を強いられたJRは、高架下の3K(汚い・暗い・怖い)というイメージを払拭すべく新規店舗の参入を進めている。実際に東京-新橋間の高架下105店舗中、約半数が民営化以降の出店であるが、戦前・戦後から続く老舗は時代の変化に動じることなく常連客を魅了している。
 高架上の電車を意のままに操るJR。だがその一方で、高架下の開発はなかなか思うようには進まない。近道をして金儲けの目標を達成するまでには、まだ時間がかかりそうだ。
写真撮影者:日本大学3年 松本彩
2006年1月16日(月)18時30分頃
JR有楽町駅付近の高架下(丸の内3丁目)にて撮影

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