1.釣り堀の見える風景 ―変わらずに4,50年―

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 外堀通り沿いに立ち並ぶビルの手前に、広々とした釣り堀。JR市ヶ谷駅のホームから見える「市ヶ谷フィッシュセンター」である。1958年に営業を開始し2013年で55年目を迎えた。新宿駅と東京駅の中間に位置していながら、前方に写るビルの多くは1970年代に建てられたものばかりで、ホームからお堀方面を望む景観は40年以上ほとんど変わらない。
 後藤ゼミが釣り堀に来た167人に行ったアンケート調査(9/23・10/12)によれば、年齢が3歳から70歳代、居住地が1都3県に及ぶ広域で、リピーターと初めての比が6:4、ここを知った理由に「電車から見えたから」と答えた人が80人もいた。23区内に16の釣り堀があるが、電車から見えるのは1か所だけで、存在自体が広告塔になっているのだ。
 お堀は皇居(江戸城)の外堀。左の市ヶ谷橋の300mほど四谷駅寄りの地点から飯田橋駅までの約1.6キロにわたって残る国指定史跡であるため、保存管理されている。山手線の内側の駅前で、景観が釣り堀と共に4,50年間も変わらない希有な存在と言ってよいだろう。
写真撮影者:日本大学3年 島内渓
2013年7月13日(土)16時頃
JR総武線市ヶ谷駅のホーム(東京都千代田区五番町2丁目1)にて撮影

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