3.‘ハレ食’と‘ケ食’ ―丸の内の昼食事情―

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 4千を越す事業所に24万人もの人々が働くオフィス街・丸の内。お昼近くになると、路上には写 真のようなお弁当を積んだワゴン車が、どこからともなく現れる。移動販売によるお弁当屋である。それらに列をなすのは、ここで働くビジネスマンやOL達。お弁当の値段は、400円前後と格安だ。それに対し、周辺のレストランなどで昼食を取ると千円以上、デパ地下やコンビニ弁当でも500円はかかってしまう(丸の内1-3丁目の30店の平均価格)。お弁当屋に並ぶお客さんにインタビューしてみると、一番多かった理由が「安さ」であり、「ヘルシー感」、「おいしさ」と続く。
 2002年9月にオープンした超高層の新しい丸ビル(丸の内ビルディング)によって、街としてのブランドをより一層高めている丸の内。雑誌やTVなどでは盛んに「グルメ特集」が組まれ、個性豊かなレストランは多くの人々を広範囲から引きつけている。
 ごちそう(ハレ食)を求めて丸ビルにやってくるお上りさんと、お弁当(ケ食)を食べるビジネスマンやOL達。今、丸の内のお昼はまさに二極化しているのである。
写真原作者:日本大学3年 浦部奈津恵
2002年7月22日(月)
千代田区丸の内3丁目にて撮影

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