15.働きバチの巣 ―社人間たちの営巣行為―

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 整然とした画一的な区画と大量の人々が生活する濃密な居住空間。巨大マンションは、まるで蜂の巣のようだ。
 この巣に住む人々は、明るくなると「花」のかわりに「会社」へ出かけ、「蜜」のかわりに「お金」を手に入れてくる。ハチは、明るくなると一斉に飛び立ち暗くなる前に戻ってくるが、人間は、花畑が遠くにあるらしくまだ暗いうちに飛び立つ者もいれば、サービス残業や接待とやらで午前様になる者だって沢山いる。ハチは、「蜜」や「花粉」といった必要な物だけを持ち帰ってくるが、人間は、「ストレス」や自宅で残業するための「ふろしき」だって持ち込んでしまう。住みかや夢中で働く様は似ていても、人間社会はもっとずっと複雑で大変なのだ。
写真原作者:日本大学4年 横川峰生

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