21.バスに揺られて竜宮城へ ―リピーター様大歓迎―

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 ここは「昭和の竜宮城」と呼ばれる総合結婚式場の老舗、目黒雅叙園。1931(S6)年に料亭として始まり、3年後に目黒の地に移って日本で初の「結婚式場」に生まれ変わり、いつしか格式の高い式場として知られるようになった。しかし現在、豪華な園内にはラフな格好の客が目立つようになっている。「結婚式」への参列ではなく「観光」のためにやって来る平日限定のバスツアー客で、その多くが中高年女性だ。10月5日(木)の昼前後に入場した572人中、観光目的で訪れた中高年は75%にも上り、うち9割弱が女性だった(ゼミ調査)。
 雅叙園は何故、観光客を積極的に迎え入れるのだろう。それは、この客層が結婚適齢期(25-35歳)の親世代に当たり、結婚式場を選ぶ際に資金援助する親(特に母親)の意見を聞くカップルが多いことを認識しているから。ブライダル市場も縮小傾向にある中、中高年女性をターゲットとしたバスツアーは、有用な宣伝手段として機能しているのである。
写真撮影者:日本大学4年 石田晴香
2006年7月15日(土)17時45分頃
目黒雅叙園(目黒区下目黒1丁目)にて撮影

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