7.消費される「ふるさと」 ―いくつもの祭りの共演―(2019年度作品)

 東京ドームで開催された「ふるさと祭り東京2019―日本のまつり・故郷の味―」の一コマである。
 正面のスクリーン前で沖縄のエイサーが披露されており、人々がスタンドから観覧している。左手には青森のねぶた、後ろには秋田の竿燈、桐生の八木節等も控え、全国各地の著名なお祭りが大集結している。ご当地グルメ、地酒や地ビールも提供され、特に「全国ご当地どんぶり選手権」が大人気だ。入場料は当日券で1,700円となっている。
 ふるさと祭り東京実行委員会(フジテレビ・文化放送・東京ドーム)が、2009年から毎年1月に開催し、会期は10日間。後援には多くの企業が名を連ねるが、特に読売新聞が紙面で取り上げ集客に貢献している。主催者発表によれば、2019年には約42万人が来場し、東京圏からの来場者が全体の95%を占めたという。
 3大メディアによって大々的に宣伝され、いくつもの「ふるさと」がドームに詰め込まれて、上京人を含む「東京人」に「商品」として消費される、と言って良いだろう。
写真撮影者:日本大学3年 菊池 聖来
2019年1月18日(金)10時50分頃
東京ドーム(東京都文京区後楽1-3-61)内にて撮影

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