9.ここは深夜の解放区 ―コンビニ・コミュニケーション―

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 コンビニエンス・ストアーは、いつから、これほどまでに、大都市の人々の生活にとけ込だのか。一人暮らしには欠かせない食品や日用品、雑貨、雑誌などが置いてあり、コピーやFAXサービス、公共料金の振り込みやチケットの購入だってできてしまう。しかも、全てが24時間利用できる。この便利さは、もう都市生活になくてはならない。機械的かつ非人格的な店員とのコミュニケーションも、極めて都市的だ。
 しかし、真夜中、街灯に小さな虫が吸い寄せられるように、若者が次から次へと暇をつぶしに集まってくるのは何故か。心の通わない形式的なコミュニケーションだからこそ気軽に入れ、同時に生身の人間に接することができるからこそ安堵感も感じられる、という逆説。ここは、「東京砂漠」の小さなオアシス、孤独な若者の深夜の解放区・・・。
写真原作者:日本大学3年 岩澤恵

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